2014年4月7日月曜日

シェールオイル、国内初の商業生産開始

 資源開発大手の石油資源開発の7日発表によると、同社は1日に秋田県由利本荘市の鮎川油ガス田で「シェールオイル」の商業生産を開始したそうです。
 シェールオイルの事業化は国内では初めての事で、現在1日約35キロリットルを生産し、既に西日本の製油所などに出荷していると言う事です。

 シェールオイルは、頁岩(シェール)層などの岩盤層から採取される非在来型の原油です。孔隙率、浸透率が共に低い(タイトな)頁岩層や砂岩層から生産される中・軽質油でシェールガスの開発技術を応用することで世界的に増産が進みました。 国際エネルギー機関(IEA)の2012年11月の報告では、こうした非在来型原油の増産によって、アメリカは2020年までにサウジアラビアを抜いて世界一の産油国になるとの見通しが示されているほどです。

 しかし、日本では採掘が難しく採算が合わないため、これまで商業生産は行われいませんでしたが、石油資源開発は岩盤の隙間をふさいでいる石灰石などを塩酸で溶かす「酸処理」によって効率を改善する事に成功。2012年10月に鮎川油ガス田でシェールオイルの採取に国内で初めて成功していました。

 資源のない日本、エネルギー自給率は僅か4%に過ぎません。しかも東日本大震災で福島第一原子力発電所が被災、メルトダウンが起きて以降日本中の原子力発電所が次々停止。電力供給は火力に頼りきりで、発電用化石燃料の輸入はうなぎ上り。おかげで電気料金は上がり、ついでに貿易収支も赤字に転落しています。1日35キロリットルではとても日本の使用量を全て賄うことは出来ませんが、それでも日本にとっては貴重です。