2015年10月31日土曜日

明光義塾に是正勧告

 個別指導塾大手「明光義塾」を運営する明光ネットワークジャパン(東京)が宮城県内で直営している教室で、アルバイト講師の大学院生の男性(23)に対する賃金未払いがあったとして、仙台労働基準監督署が10月6日付で是正勧告をおこなっていたそうです。

 男性が加入する労働組合「個別指導塾ユニオン」が今月26日に、霞が関の厚生労働省で開いた記者会見で明らかにしました。

 ユニオンによると、この男性が勤務する教室では一コマ90分の授業に対して1600円の「コマ給」の他、授業前の10分間と授業後の20分間に相当する「手当」、1日あたり400円が支払われていたと言う事です。じかし、実際には、授業準備や報告書作成などで、授業前後の労働時間は1日あたり1時間半を超えることが多く、その分の賃金が未払いとなっていました。

 90分で1600円という事は、時給換算で1067円。時給1000円のアルバイトが珍しくない事を考えると、たいして割の良いアルバイトじゃないですね、塾の講師というのも。しかも、未払いまであるとなれば立派なブラックです。まあ、人気講師にでもなれば話は違うのでしょうが。

 この日の会見に出席した男性は「是正勧告がなされて、一安心したが、同じような働き方をしているアルバイト講師がほかにもいる。会社側は実態を確認して、しっかり対応してほしい」と話していますから、業界の体質なのかも知れません。
 明光義塾では今回のケース以外にも、10月中旬から下旬にかけて、東京や埼玉にある同塾ののフランチャイズ教室に対して「賃金未払い」の是正勧告が相次いでおこなわれており、個別指導塾ユニオンの青木耕太郎氏は会見後、「『コマ給』という構造的な問題」を指摘しています。