2012年8月13日月曜日

食べ物を大きく見せる「ダイエット・ゴーグル」

 東京大学の研究者が、手に取った普通のクッキーをチョコレートクッキーだと思わせたり、ビスケットのサイズを実際よりも大きく見せたりすることのできるゴーグルやヘッドギアを開発しました。ダイエットへの応用が期待されます。  東京大学大学院情報理工学系研究科の廣瀬通孝教授率いる研究チームが開発したのは、コンピューターの先端技術と拡張現実(AR)を用いて感覚をだまし、小さなおやつ、満足度の低いおやつでより多くの満足感を得られるような装置です。  研究チームが開発した装置の1つはゴーグル型で、ゴーグルに搭載されたカメラがコンピューターに画像を送り、コンピューターがビスケットを持つ手のサイズはそのままにビスケットだけを大きくし、ゴーグルの装着者にビスケットのサイズを実際よりも大きく見せるというものです。  このゴーグルを実際に愛用した実験では、ビスケットの見た目の大きさを50%拡大したところ被験者の食べる量が10%近く減少し、反対に3分の2ほどに縮小したときは被験者の食べる量が15%増えたという。  廣瀬教授は、「さまざまな感覚をいかにして欺くか、あるいはさまざまな感覚をいかにしてコンピューターを使って作り上げるか、というのがバーチャルリアリティー研究において非常に重要な点である」とし、コンピューターで人の頭を欺くことに関心があると語っています。  これまでは、触覚などの複雑な感覚を一般的なバーチャルリアリティーで作り出そうとすると装置が大がかりになりがちでしたが、この問題を回避する1つの方法は複数の感覚を使って別の複数の感覚を欺くことだと廣瀬氏は指摘しています。  感覚を欺く事でダイエットが可能なら、これまでのように我慢を必要とせず、一切ストレスを感じずにダイット出来るかも知れません。